とある問題が勃発しました。
名付けて——「女児とシール問題」です。
口約束と侮るなかれ。子どもとの約束は“有効”です。
今、小学生女子の間で「シール交換」が流行っているのをご存知ですか?
それは私の人生には縁のない文化。
子供と縁のない人生を送ってきた私にとっては、異世界の風習です。
しかし今回、うっかり自分の失言でその世界に足を踏み入れることになりました。
舞台はバイト先。
私のバイト先には小3〜4年の、わちゃわちゃ盛りの女児たちもやって来ます。
そのうちの一人が、ある日トトトと近づいてきました。

酔芥子ちゃん、私のシール見せてあげる!
差し出されたのはシール帳。
正直、興味はありません。
しかし私は大人ですから、ちゃんと歩調は合わせます。

わ〜、ホントだ〜。かわいいね〜。
そして来ました。この言葉。

ね〜ね〜、酔芥子ちゃんも何かシールちょうだい!
——ここです。ここが問題の瞬間です。
私は息をするように言ってしまいました。
うんうん、わかったよ〜。
…それは私にとっては
「そのうちご飯でも」や
「近いうち連絡しますね」と同義。
社交辞令。
定型文。
もはや空気語。
しかし。女児社会においてそれは正式契約。
契りの言葉。
たとえ軽口であっても
しっかり“有効”なのです。
一週間後。

ね〜ね〜酔芥子ちゃん!シールは?✨
ここで私は初めて気づきます。
え。あのやり取り、有効やったんか。
私は慌てて取り繕います。

ごめんごめん、今日は持ってきてないのよ〜💦
女児の瞳が、ほんのり曇りました。
…うわ。やってもーた。
これは…どう考えても非はこっち。
独身子ナシ人生、
こういうときに子供への対応力の無さが露呈します。
そして後日。私は100均へ走りました。

ただ、このシールが“たぶん本命ではない側”なのは、なんとなく分かる。
そして今日。
起死回生の信頼回復ミッション決行日。
取り戻したい。あの子の笑顔…!
しかし。
女児はインフルエンザによる学級閉鎖でお家に缶詰めのお知らせが。
当然施設にも来ませんでしたとさ。
…ガッカリしたような。
ホッとしたような。
あの一言の重さを、今さら噛みしめています。
女児とシール問題は来週へ持ち越しです。
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